若き商人への手紙

勤勉に働き、節約せよ。

ここ一年くらいで急激に「古典フェチ」になった僕のツボに、バシッとはまる一冊です。

内容は驚くほど地味で、「勤勉に働き、節約しろ」ということを延々と言っています。

「レバレッジを効かせろ」
「市場の穴を見つけろ」
「革新を起こせ」

などといった、派手な言葉はひとつもでてきません。
最初から最後まで「勤勉に働き、節約しろ。そうすれば豊かになれる。」
と書かれています。

ナポレオンもバビロンも、影響を受けてるの?

ベンジャミン・フランクリンが活躍したのが1700年代。
「思考は現実化する」のナポレオン・ヒル博士は1800年代後半から活躍しました。
「バビロンの大富豪」も、初版は1900年代。

成功哲学の研究をしていたナポレオンヒル博士が、フランクリンの著書を読んでいないわけはないし。少なからず影響を与えていたことと思います。

そういう意味では、アメリカ発の自己啓発の大元としてこの「若き商人への手紙」を挙げるのは、真実から遠くはなさそうです。

しかしこれらの自己啓発書が、どれが原典か?などという議論にはあまり意味はありません。
大切なのはその内容ですから。

「勤勉」と「節約」

1700年代「こうすれば豊かになれる」と言われたことが、
2010年代の現在にも通用するのか?

それが問題です。

「勤勉」も「節約」も、聞いていて気持ちのいい話ではないです。

誰だって
「あなたの可能性は無限です。」
「起きていることは全て正しいです。」
「あなたは既に必要なものを全て持っています。」
と言ってもらったほうが嬉しいし、耳に心地よいです。

耳に心地よい自己啓発はエンターテインメントに近くて、人気も出るし売りやすいです。
しかし自己啓発したり、自己向上したいということは、
「いまの自分ではない、別の自分になりたい。」はずなのです。

それなのに「いまのあなたは完璧です」と言うことは、(癒しや自己承認などの効果はあるにせよ)生産性が低いです。

それに比べて「とにかくもっと働きなさい。もっと節約しなさい」と言うことは、他者のケツを引っぱたく行為なので、いい顔をされません。
しかし確実にそのひとの現実は変わります。

つまりこういう尺度が成立するのです。

自己啓発

こうなるのです。

「若き商人の手紙」に書かれている内容を実践するには、苦痛が伴います。しかし本当の変革を求めるのであれば、この図の左側の自己啓発に触れる必要があります。

その代表選手として、このオーディオブックを推薦します。

1000円で1時間40分。どう見るか?

FeBeのオーディオブックの相場は6~8時間で1500~2000円であり、それと比べるとこのオーディオブックは収録時間が1時間40分で、1050円。
時間あたりの価格を考えるとかなり割高です。

しかもこの1時間40分のうち、後半の数十分は「名言集」などが収録されており、本編は1時間くらいです。

つまりこのオーディオブックは、「繰り返し聴く用」として購入すべきです。
一度聴いて情報を得ただけで終わりにすべきではない。

特に内容が「勤勉と節約」なので、情報を得ただけでは意味がない。

なのでこのオーディオブックは、耳に痛い内容だし、しかもそれを繰り返し聞かなければならない。スパルタ教師のようなオーディオブックです。

楽しくて刺激的な内容を期待する方にはオススメしませんが、
本当に人生を継続的に豊かにしたい方であれば、買いです。

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