学問のすゝめ―人は、学び続けなければならない

福澤大先生は、だいたいキレてる。

「天はひとの上にひとを創らず。ひとの下にひとを創らず。」
ていうのが有名だから、優しい本かなと思ってる方がいたら、それは違います。

「学問のススメ」の中で、福澤諭吉大先生は、だいたいキレてるし、むちゃくちゃ厳しい内容ばかりです。

有名なこの文にしても、その後に続く文も含めて要約すると、かなり厳しい。

「この世の中は誰しも平等だ。平等なのに、金持ちと貧乏人がいる。それは、勉強したかしてないかの差。勉強せんかい!慶應義塾入らんかい!」

という流れです。
手厳しい上に、自分の大学への勧誘も同時に行っている諭吉大先生。かっこいいっす。

もうふたつ。キレてる福澤大先生。

「学問のススメ」を構成する大きな要素だと僕が感じるのは

「愚民の上に愚政あり」という考え方です。
現代も、やれ政治がダメだ、マスコミがダメだ。新聞社がダメだ。
という議論はされますが、それら全て、

「そもそもおまえらがダメだから、それに合わせて政治も全てダメになった」
と言い続けます。

許してくれません。福澤大先生は。
確かにそれも一理あると思うし、
それらを非難してもなにも生まれないけど、自分たちのダメさを改めようとするなら、わずかでも前に進める。
耳が痛いですが。

そしてもうひとつ。中盤に出てくる教え。
「職について、自分と家族の食いぶちを稼いで、しっかりした家に住んで一人前。なんてことが言われるが、そんなことはない。
アリだって、自分が食べる分は自分でとってくるし、冬には冬眠の準備だってできる。

つまり、自分が食べていって、生きていくことくらい、アリにだってできる。
我々は誇り高き人間なのだから、それだけではいけない。社会に役立ち、将来の文明の発展に貢献すべきである。」

・・・またもや耳が痛いです・・・。
とにかく耳の痛い正論を、1000本ノックのようにボカンボカン投げつけられるような、そんな一冊です。

オーディオブックに向いてるかどうか?

難しい言葉遣いや、昔の言葉で書かれている部分が多いので、
普通に読むと、「んんっ?」
ってなるときも、オーディオブックならガンガン進めてくれるので、気にしなくていい!

・・・すると、内容がわからんやん!
と思うかもしれませんが。大丈夫。

普通に紙の本を読んだって、100%は理解できませんから。
オーディオブックでザーッと聴いて、30〜60%理解できたら、しめたもの。じゃぁないですか?

ということで

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