日本史集中講義―点と点が線になる

 

 

 

自信を持って言えることがあります。

僕は学生時代、「歴史」の授業が一番嫌いでした。一番です。

その理由は、

→ただ暗記するだけで、つまらない。

→将来なんの役にたつか全然わからない。

の2点でした。

結局、世界史についても日本史についても深い理解を得る事は無く学生を終了したのですが、

社会人になって5年目にして、「日本の未来を予測するには、歴史を知る必要がある」ということを漠然と感じ、本書の購入に踏み切りました。

著者の井沢さんは、学生時代に僕が歴史の勉強が嫌いになった2つの理由をとても良く理解してくれており、

「こういうひとが歴史の先生だったらよかったのに!」と、これを聞いた10人中10人が思うと思います。

 

井沢さんが、暗記ではなく、しかも今日の自分に活きるように解説してくれた日本史を聴いて得た成果があります。それは、

「多くのひとがいる時は、話し合いで解決すべきだ」

というような、当然のこととして自分の中にある価値観が、日本人独自の価値観である、ということに気づけたことでした。

同時に、万能のように思える自分の価値観の良い面と悪い面を知る事で、より柔軟な人間になれました。

 

「自分」は、自分で、独立した存在だ!と主張したくなる気持ちがありますが、こうして日本の歴史を勉強すると、自分はなんて日本人ぽくて、現代人ぽくて、時代に創られている存在だなぁ。としみじみと思います。

自分の意思で決めた価値観なんて針の先ほどもなくて、僕が思う「正しい、間違っている」は、99%が日本人の歴史の中で、育まれてく価値観だったんだなぁ。と。

 

歴史を学ぶことは、過去を知ることになり、現代を知ることになり、未来を知ることになります。そして自分を知り、他人を知り、日本を知り外国を知る、まさに万能の学問じゃないかっ!!

と感嘆としております。

学生時代、歴史が大嫌いだった方にこそ、オススメしたい一冊です。

 
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