仕事は楽しいかね?

イロモノかと思ってたけど、平積みも頷ける。

・疑問を投げかける形の、キャッチーなタイトル。
・誰にでも印象の良い“サンタ風”のイラスト。
・「転職」「働き方」ブームの現代に乗っかったテーマ。

うん。マーケティング的に、よく売れるように作られた、商業的な本だな。
イロモノだ。
中身の薄い本だろう。

と思いながら長い期間が過ぎました。

しかし、どうやら人気があるぞ?
評判がいいぞ?
ランキングも上位だし、「2」も発売だと?

ということで今回、イヤホンを耳にはめることにしました。

イエス!
これは、かなりクオリティの高い本だっ!
僕が保証する!

興味深い、1000万人参加のコイン投げの話。

ここで、1000万人が参加するコイン投げ大会が開催されます。
参加者は全員、表か裏のどちらかに賭けます。

正解者は次の会に進めます。
これを20試合するとします。

すると生き残る参加者はたったの10人。
世の中ではこの10人が書いた「コイン投げで勝ち残る方法」「コイン投げ必勝マニュアル」「絶対負けないコイン投げ」という本を買い漁ってるだけなのだ!
ハッハッハ!

という話。
この話が大好きです。

興味深いのは、僕がものすごくオススメしてるこのオーディオブック。
「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」

でも、全く同じゲームの話がされてました。
さらに興味深いのは、同じゲームの結果、得られる教訓が2冊の本で違う事。
株式投資と、仕事の話なのでそれも当然なのだけど。

「なぜ投資のプロは〜」では、
結論→「株式投資なんてものは、コイン投げと変わらない。必勝法なんてないんだ」

「仕事は楽しいかね?」では、
結論→「仕事の成功なんてものは、コイン投げと変わらない。何度も何度もチャレンジした人が勝てるんだ。」

興味深い。
同じ例え話から、別々の教訓が得られている点がとっても面白い。
どちらも根本は同じだけど、とりあげる部分は違う。

ちなみに双方に共通する結論として
結論→「成功者は、自分が成功した理由はよくわからないけど、成功した方法を語りたがる。だから、成功者の言う事を鵜呑みにしちゃダメだ。」

対話形式って、読みやすいよね。

この本は、全編が対話形式で進みます。
とはいってもインタビューみたいに頻繁な会話のキャッチボールが行われるわけじゃないけど。

基本的には、凡人が賢者に疑問を投げかけて、賢者がおもしろおかしく話をする。というパターン。そんなに珍しいパターンでは、ない。
けど、いっつも思うんだけど、こういう対話形式の文章ってすごく読みやすいですよね。

「今までで一番優しい経済の教科書」もそういう意味でオススメです。

対話形式がオススメな理由は、そこに凡人の視点が常にあるから。
素人で凡人で、おまけに素直な人間の投げかける疑問に賢者が応える形式の本は、読みやすいし聴きやすい。

さて。
「仕事は楽しいかね?」は、他にもアイデアの出し方や、既存の成功法則を覆す目標の建て方とか、盛りだくさんで、1365円を出す価値は十分にある一本であります。

では。

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